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○秋の統一行動で金融庁に要請【金融共闘】

金融庁に要請を行う金融共闘

金融庁に要請を行う金融共闘


マイナス金利政策の影響をただす

 11月15日、全国金融共闘は2019年秋の統一行動として金融庁要請を行いました。要請では、日銀のマイナス金利政策が地域金融機関経営に困難をもたらしていることへの金融庁の対応など問いただしました。


マイナス金利で生じている事態をどう考えているのか

 日銀のマイナス金利政策について、浦上議長が「前回の要請の時に、政府と一体の日銀の政策だからコメントできないということだったが、地域金融機関はマイナス金利で経営が非常に困難になっている。金融庁は金融機関を守る立場にもある。日銀のマイナス金利の影響を受けている金融機関の実態をどう考えているのか。日銀の政策をどう考えているのかではなくて、その政策で金融機関に生じている事態をどのように考えているのか」と問いただしました。
 金融労連は「金融政策は日銀によると言われても、国の政策として進められる。マイナス金利が進められて何年にもなり、地域金融機関は大きな影響を受けている。それをどう評価しているのか」と追及。さらに「一方では、収益性に懸念のある金融機関には早期警戒制度を見直して業務改善命令を出すと、半分脅しみたいなことも報じられている」と指摘し、「国の経済政策に金融を位置付けて考えているなら、今の政策が妥当であるという判断がどこから出てくるのか」と地域金融機関の現場に広がっている怒りを表明し、金融行政としての説明を求めました。


貸し出しが増えても経営は赤字になる

 金融庁は「金融機関の経営環境は人口減少など構造的な要因もある」として「金融機能の円滑な発揮で経済の好循環が生み出されることが重要」と説明。「マイナス金利政策によって融資残高が増えているなど色々な効果が出ているので、一つの側面だけを見て判断はできない」と説明しました。
 これに対して金融労連は「貸出が増えても、赤字になっている金融機関には早期警戒制度が発動されると言う。マイナス金利で融資残高が増えたのはいいことだ。しかし、それで経営が悪くなった金融機関には早期警戒制度発動だという政策は我々から見ると矛盾している」と追及しました。


「ノルマ廃止」というが実態を把握すべきだ

 また、金融機関のノルマ販売について金融庁は「一部の金融機関では収益目標を廃止する動きもみられ、そうした方針が営業現場に降りていくように経営者と対話を行っている」と説明。これに対して、金融労連は「メガバンクがノルマを廃止する、地域銀行も廃止すると報道されているが、実際には、本部から支店への営業目標の設定はやめるが支店自体の目標設定は続けている。あるいは個人営業についてのノルマはやめるけれど、法人営業のノルマまで廃止しているわけではないとも言われている」と実態を指摘。また金融労連が行っているアンケートでは「不満に感じていること」として「リスク商品等ノルマの追求」が昨年26.6%、女性では34%となっていたのが、今年は43.1%に増え、女性では51.1%が『追及が厳しい』と答えている」と職場の声を説明。金融庁との「対話」で金融機関経営者が「ノルマを止めました」と答えても、現場は違っている。そういう現実を把握するべきだと指摘しました。
 また人員削減=要員不足について金融労連は「現場からは『要員が足りない』という声が強く出されていて、去年が52.1%、今年は7割近くの69.7%が『要員が足りない』と答えている」と紹介。浦上議長も「職場の実感として収益第一で、そのために従業員も減らし非常な要員不足になっている。もっとお客さんのためになる仕事をしたいと思っていてもそうできない状況にあることを認識してもらいたい」と要請しました。 金融庁への要請書



加盟単産の取り組み

「2019年女性の集い」開催【金融労連】

 11月2日~3日、金融労連は石川県金沢市で「金融労連2019年女性の集い」を開催し、全国から家族を含め30名が参加しました。「集い」では全労連の長尾ゆり副議長(全労連女性部長)から「仕事も生活も大切に、いきいき働き続けるために」と題して講演を受けた後、2日間にわたり分散会を行いました。(「金融労連」No315から)

「第52回農協に働く女性のつどい」開催【全農協労連】

 10月19日~20日、全農協労連女性部は「第52回農協に働く女性のつどい」を岩手県花巻市で開催し、全国から約30名が参加しました。「つどい」は持続可能な地域・農業、農協の役割について考える機会として位置づけ、地元から講師を迎えて学び合いました。(「全農協労連」No1267から)

2020春闘構築にむけ賃金討論集会開催【全損保】

 11月23日、全損保は東京で賃金討論集会を開催しました。全損保は、この集会を春闘構築のスタートの場と位置づけて例年おこなっています。集会には、全損保各組織の賃金対策部を中心に友好労組の代表者も含め27名が参加。労働運動総合研究所代表理事の熊谷金道氏から講演を受けました。 全損保ホームページ

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