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○第42回総会を開催【東京金融共闘】

東京金融共闘第42回総会

東京金融共闘第42回総会


社会的責任を果たす金融行政への転換を

 12月6日、東京金融共闘は第42回総会を東京千代田区で開催。2019年度の活動報告を受け、2020年度の取り組みや役員体制を決定しました。

 総会は、源波幹事(中央労金労組)の進行で進められ、井出議長(全損保)が「現在、東京金融共闘は加盟組合での組織的な攻撃は問題になっていないが、パワハラなど労働者個人への攻撃が幹事会でも報告されている。そうした職場の問題を共有していきたい」とあいさつしました。
 続いて全国金融共闘の浦上議長(全損保)が来賓としてあいさつしました。浦上議長は11月15日に行われた全国金融共闘による金融庁への要請について、日銀のマイナス金利政策で特に地域金融機関の経営が厳しくなっている状況を訴えたと説明。金融庁は顧客本位の業務運営を求めているが、金融機関では収益第一の経営が広がっていて、顧客や従業員に被害がもたらされていることをも訴えたと報告。しかし、金融庁は金融機関の収益確保を重視し、各金融機関も「お客様第一」と言いながら収益確保を優先して、顧客重視とはかけ離れた政策となっていると批判。金融共闘として、各業態のすみわけを行うことで社会的役割を果たせる金融行政への転換を求めていくとし、規制緩和・自由化の見直しを求め、ノルマの強要、パワハラなど人権無視を止めさせ、働きがいの持てる金融の職場を目指すことを訴えましました。
 続いて、井出議長が「私たちを取り巻く情勢の特徴」、中島事務局長(金融労連関東地協)が「2019年度活動報告」、金子副議長(全証労協)が「2019年度決算報告」を報告し、井出議長が「2020年度の取り組み、課題」を提案。「東京金融共闘会議会則」「東京金融共闘会議会計会則」について審議したのちに加盟組織からの活動報告を受けました。



加盟組合からの報告

地域経済再生・活性化に取り組む【金融労連関東地協】
 春闘では成果主義賃金拡大を許さず、業界年齢別最低賃金未達者の根絶、労働条件引き下げなしの定年延長もしくは希望者全員の生活保障前提の再雇用実現をめざして取り組んでいる。地域金融機関の店舗統廃合・合併に反対し、経営の民主化を目指し、地域経済再生・活性化の運動に取り組む。

合理化・リストラを警戒【全証労協】
 米中貿易摩擦の影響で中間決算は、中小証券は減益・赤字となっている。ここ2か月くらい株価が上昇しているが警戒感は残っている。アメリカの証券会社から株式売買手数料無料化の動きが始まり、日本でもネット証券で投資信託販売手数料の無料化が始まっている。この動きが進むと証券業界で合理化・リストラが強まることが懸念される。全証労協として警戒していきたい。

収益優先ではなく働きがいある職場めざす【中央労金労組】
 組合員約2,000名からアンケートを取り、役員が全支部にオルグに入りアンケートの還元、組合員との議論を行っている。労働組合の原点は職場でありこうした取り組みを継続的に展開していきたい。アンケートで、労金の理念が実感できないという回答がかなりあった。こうした事態に労使双方で対応する必要がある。組合員が働きがいを感じる取り組み行っていきたい。労働金庫も収益優先に走っている実態がある。そうした方向は間違っていると考えているので、そうした労働組合の考えを組合員に広げていきたい。

仲間が集まり話し合うことを大切に【全損保】
 結成70周年を迎え、記念レセプション、シンポジウムなどで企業をこえた労働組合として果たしてきた意義を確認した。損保の職場状況は自然災害が相次ぎ、職場から被災地に人がどんどん派遣されるので大変な状況になっている。職場は大変になっているが、全損保のとりくみに行けば仲間が集まり話し合えるということを大切にとりくみたい。12月14日に女性のつどい、1月にはボウリング大会を予定している。

新たな業務の負担増にこたえる賃金を【東京信用保証協会職員労組】
 信用保証協会はこれまでの金融支援に加えて、中小企業診断士の派遣など中小企業の経営支援の新たな業務が加わり従業員の負担も増加している。そういう中で、労働条件の維持向上を図るためには組合員が団結していくことが重要と考えている。現在、データの電子化の作業が進められ、その作業も負担となっている。アンケートを取ったところ、組合員からそうした負担増加部分への対応としても賃金面でのアップを勝ち取ってほしいという声がかなり出されている。東京金融共闘の幹事会で皆さんの意見もうかがいながら要求実現に向かっていきたい。

 総会は、各組織からの報告の後、2020年度役員として、議長に井出敏之さん(全損保)、副議長に金子正史さん(全証労協)、事務局長に中島純一さん(金融労連関東地協)を選出し、団結がんばろうで閉会しました。

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