金融共闘

トップページ » ニュース一覧 »2022年を迎えて金融労組の決意と思い

○2022年を迎えて金融労組の決意と思い

 2022年を迎え金融各単産は決意と思いを新たにしています。金融各単産の決意と思いをホームページと機関紙から紹介します。


「人が集まって語り合う」ことを大切に
全損保らしく運動をすすめる

全損保中央執行委員長 浦上義人

 新年あけましておめでとうございます。
新型コロナウイルス感染症は、オミクロンなど変異種の出現も相次ぎ欧州を中心に再拡大し、世界の経済回復は遅々としてすすんでいません。日本でも予断を許さない状況が続いています。
 損保では、各社の業績は回復してきており、2021年度の中間決算では大手グループが過去最高益となっていますが、経済停滞の長期化、デジタル化への対応などもあって、先行き不透明さを増しており、損保経営の危機感はさらに強くなっています。
 大手グループは、国内でマーケットシェアを競い合い、海外事業や新規事業領域の推進で収益拡大をめざし、中小社もその競争に巻き込まれ、各社の政策すべてが「収益力の強化」をめざし、「合理化・効率化」、労働生産性の追求も強まっています。各社でテレワークがすすめられていますが、個々人に様々な負荷がかかり、人間関係やコミュニケーションにも影響を与えています。こうした各種施策は、雇用や生活、権利、労働条件を脅かし、誇りと働きがいの喪失と「不安」が蔓延する職場をつくりだしています。
 2022年は、国民や働くものの声や願いが優先される1年にしていかなければなりません。
 昨年、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、全損保が最も大事にしてきたつどう場も思うように開催できませんでした。一方で「集まることが難しい今だからこそ、集まることの大切さを認識した」という声が数多く出され、「人が集まって語り合う」ことを大切に、運動をすすめてきた全損保の運動にあらためて確信を持つことができました。
 今年も、企業や職場の枠をこえて「人が集まって語り合う」場を大切に、リモートなども活用することで地域の組合員との接点をもちながら、すべての組合員が全損保へ結集し、産業別単一組織の良さと役割、機能をいかし、損保に働く仲間が安心して働ける職場をめざして運動をすすめていきます。私もその先頭に立ち、“人間の視点”、“働くものの視点”を大切に、奮闘していく決意を新たにしています。
(全文は全損保のホームページ



厄介な「脂肪」を減らそう

金融労連 中央執行委員長 中島康隆

 あけましておめでとうございます。新型コロナを言い訳にしないように、今年は充実した1年にしたいものです。
 東京商工リサーチの「第5回過剰債務アンケート」(12月17日付)によると、中小企業(資本金1億円未満)の30%が過剰債務と回答しています。「宿泊業」「その他生活関連サービス業」「飲食店」で60%を超過しています。しかし、新型コロナ禍という「自然災害」に、企業の存続や事業継続のためとはいえ、受けた金融支援は無償でなく最終的には返済が求められるものです。企業にとって過剰債務は余計な「脂肪」以外の何物でもないでしょう。その過剰債務を積極的に減らしていくためには、筋トレができるように「経済政策の転換」が不可欠だと思いますが、「新しい資本主義」を掲げる岸田総理の方針に具体的な内容は見受けられません。
 21年3月期決算は、金融機関の収益状況は全体的に改善しています。特に22年3月期中間決算は、ネットによると地方銀行・第2地方銀行の当期純利益は前年同月比38.3%の増加となっています。新型コロナ禍に基づく貸出金の増加が、一定の「貢献」をしていることは確かだと思います。金融機関にとって、ノー・リスクマネーである信用保証残高の急激な増加がそれを物語っていると思います。
 地域経済が活性化していないのに、地域金融機関の収益状況が改善している状況をどう考えればいいのか。本末転倒の違和感を禁じえず、この状況を放置しておくことはできないと考えます。
 労働組合として何ができるか。私たちは地域の生活者でもあり、私たちの消費行動を活発にして、消費を盛り上げることが地域経済に寄与すると信じます。22春闘をぜひ皆さんと大いに盛り上げていきたいです。今年は身体についた脂肪と、過剰債務という「脂肪」を減らすために徹底的に動き回りたいと思います。(機関紙「金融労連」No363から)



なかまの到達を確信に奮闘しよう

全農協労連中央執行委員長 砂山太一

 あけましておめでとうございます。昨年も新型コロナウイルスが猛威を振るう1年となりました。報道によれば、感染者の増加で、自宅で亡くなられた方が800名を超えたと伝えています。この事態は、国民の命よりも経済を優先させてきた政治に原因があります。この反省に立ち、消費税を財源とした公立・公的病院の削減を即刻中止し、感染予防とその保護と治療体制の充実が求められます。
 食や農の分野でも経済優先の政治が強行されています。「企業の儲けのための農業」への政策転換によって、農業従事者はこの5年間で45.7万人も減少しています。今の「みどりの食料システム戦略」もその一つです。
 昨年10月にJA全国大会が開催されましたが、農協系統は、政府の「農業改革」に対して無批判を貫き、「みどりの食料システム戦略」を歓迎し、一方で労働者にたいする新たな負荷を求めています。
 この8年間で農協職員数は2万1千人減少し、どこの職場でも人員増の要求は強まっていますが、中途退職は止まらず「求人しても応募がない」など、深刻さを増しています。
 しかし、2021年秋期年末闘争では全国各地のなかまが一時金の獲得や諸要求の実現など貴重な前進をかち取り、2021年度秋の産別中央行動のなかでも「農協事業のあり方」を含めた課題で、全中をはじめ全農全国本部、全共連全国本部とも一定の認識を共有し、解決に向けた努力を行っていくことを確認しました。
 また、「農業・農協改革」について、この数年、職場と地域で共同の運動を広げ、政府の思惑通りにいかない状況を作ってきました。また、最賃と初任給の引上げを結び付け賃金の底上げもすすめてきました。こうした到達点を確信にしながら、この1年、ともに奮闘することを呼びかけます。(機関紙「全農協労連」No1292から)


このページのトップへ