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○あおぞら銀行のたたかい 都労委で証人尋問【金融労連】

証人尋問後に報告を受ける支援の仲間

証人尋問後に報告を受ける支援の仲間

銀行が作成に関与した遺言証書を隠蔽


 4月21日と22日、東京都労働委員会であおぞら銀行によるIさんに対する懲戒処分と2階級降格等の不当労働行為救済を求めるたたかいの証人尋問が行われました。証人尋問と事前提出の準備書面から、銀行による不当労働行為が明らかになりました。
 あおぞら銀行で、銀行が関与して作成された遺言公正証書が、一部の相続人に知らされずに遺産分割手続きが進められた問題で、Iさんは調査と再発の防止を訴えましたが、上司らはまともに対応しませんでした。Iさんはやむを得ず内部通報すると、人事部から面談で、6年半も以前からのIさんの「問題言動」が、懲戒事由に該当すると警告されました。Iさんがあおぞら銀行の社長にメールで訴えると、人事部から社長に対するメール送信は業務妨害であると通告され、Iさんは問題解決のために金融ユニオンに加入しました。
 金融ユニオンとの第1回団体交渉で、組合は何が「懲戒事由に該当する」のか明らかにするよう求めましたが、銀行は団交時間を1時間と限定し1~2項目を議論しただけで団交を終了させました。そして銀行は、次回団交を待たず21年10月30日にIさんに懲戒処分(3営業日の出勤停止)を言い渡し、始末書の提出を命じました。さらに銀行は2022年4月、Iさんを2階級降格し、人事部附として一人だけの職場に配置しました。


恣意的なあおぞら銀行の法令順守感覚


 証人尋問では、Iさん本人と金融ユニオンのU中執が証言しました。主尋問でIさんはどうして内部通報をしたのか質問されて「遺言者の遺志を踏みにじっていることと、あおぞら銀行に相談して作られた遺言なのに、あおぞら銀行自身が隠し通そうとしているからです」と答えました。Iさんは陳述書でも遺言書の中に故人から遺族への感謝の言葉があったことを紹介し、それも遺族に伝わらなかったと指摘。銀行が隠蔽することの重大さを訴えています。
 証人尋問では、Iさんに対する懲戒処分の手続き上の問題が浮上しました。銀行側は、20年7月28日の人事部との面談が、懲戒手続きの「弁明の場」であったと主張しています。しかし、7月28日の面談でEグループ長は一度も懲戒手続きが開始されているとも、これがその弁明の場であるとも発言していません。また、懲戒処分は同年10月30日に言い渡されていますが、10月8日の第1回団交でも銀行から懲戒処分についての発言はなく、7月28日が「弁明の場」であったと強弁すること自体、銀行側の懲戒手続き運用の恣意性、法令順守意識の脆弱さを明らかにしています。


隠蔽体質是正の姿勢こそ求められる


 さらに銀行側代理人は、上司が産業医にかかるようになったことについて、Iさんがその原因であるかのような尋問を行いました。Iさんはこの上司との会話の主な内容は遺言証書隠ぺい問題についてであったと証言しています。その場合、Iさんは重大なコンプライアンス違反の再発防止を目指していたのであり、銀行が違反再発防止の視点から対応するなら、前向きで建設的な取り組みとなったはずです。違反行為があったと指摘があり、銀行がその違反行為を隠蔽しようとした。証人尋問では、こうした銀行の隠ぺい体質にこそ問題があることを明らかにしました。
 証人尋問は、コロナ感染防止のため傍聴は別室でモニター越しに行われました。労働組合側への証人尋問(4月21日)には、傍聴席の椅子が満席になるほど多くの傍聴支援者がかけつけました。次回都労委調査は6月27日10時30分から東京都庁38F で予定。


東北地本で女性部を結成【全農協労連】

何でも話せる場を


 4月23日、全農協労連東北地本で、女性部が立ち上げられました。女性部の前進はミモザの会という名称で、定期的に集まり、お茶を飲みながらミーティングなどしている集まりでした。女性部を立ち上げようと話していた矢先に、新型ウイルス感染が拡大し、2年間延びましたがようやく結成することができました。
 機関紙『全農協労連』(No1297)には「女性の方々は自分の意見を前面に出さないのではないかと思われることがあります。何でも話せて、時には相談しあえるようなフレンドリーな女性部にしてきたいと思います。まだコロナ禍ということもあり、みんなで集まり交流するのは難しいと思ますが まずは役員同士で交流を深めてオンラインでも顔を合わせて集まりたい。手探りではありますが1年間頑張ります!」と女性部の決意表明が紹介されています。(『全農協労連』No1297から)


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