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○第44回総会を開催【東京金融共闘】

東京金融共闘第44回総会

東京金融共闘第44回総会


 12月2日、東京金融共闘は東京中央区で第44回総会を開催し、それぞれの職場の実態と取り組みを報告し合いました。

金融各業態の交流と情報共有が大切

 第44回総会で全国金融共闘の浦上議長は来賓として以下のようにあいさつしました。
 今、各金融機関の経営は、表向きは顧客第一と言いながら、収益拡大、収益力の強化を目指していると思います。損保では3大ホールディングスが巨額の利益をあげているにもかかわらず、グループ内の組織再編、システム統合、店舗の統廃合、要員削減をすすめ、労働生産性を高めて収益の拡大をめざしています。そうした政策が職場にゆがみをもたらし、組合員の不安が増大しています。 また、コロナ禍への対応として、金融の職場で在宅勤務やテレワークが進み、働き方が一気に変わりました。そのことで働いている者が働きやすくなったのかが問題です。損保だけかもしれませんが、低下した出社率を前提に執務スペースが削減され、出社しても自分の席を確保するのが大変な労働者もいます。一番問題なのは、人と人とのコミュニケーションが不足し、特に入社間もない若手は職場に慣れる暇もなく、分からないことをすぐ隣の上司とか先輩に聞くこともできず、精神的に追い詰められて、会社を辞めてしまうケースも出ていると思います。
 このように労働生産性を高めることが主眼に置かれて、働き方が変えられています。その歪みは会社の責任で改善させるべきで、働く人たちに自己責任で片付けようとすることは労働組合として認めてはいけません。
 こういう金融の職場の変化も、東京金融共闘の場で情報交換し合うことによって課題が見つかり、要求につなげることができます。全国金融共闘は 従来から金融庁に金融の規制緩和・自由化は金融各業態の社会的な役割を失わせ、消費者に被害をもたらし、働く者に歪みをもたらすと指摘し見直しを求めてきました。
 今後も規制緩和・自由化の見直しを求め、人権を無視するような政策をやめさせ、働きがいの持てる金融の職場となるよう運動を進めていきます。東京金融共闘でも、従来以上に各職場で起こっていることを報告しあって、情報を共有し合うことが本当に大切だと思います。金融に働く仲間として、今後もともに行動していきましょう。


2022年度活動報告と2023年度の課題・取り組み

 総会では、東京金融共闘の井出議長(全損保)のあいさつの後、2022年度の活動について中島事務局長(金融労連関東地協)が以下のように報告ました。
 東京金融共闘は、金融各業態の情報を共有することで証券、損保、銀行、信金、労金、保証協会のなかまが結集して金融共闘の特性を発揮してきました。今年度は幹事会を3回開催し、単産、単組の報告を受けて情報交換を行ないました。泊まり込み幹事会は、今年度は全国金融共闘の泊まり込み幹事会に参加しました。
 金融における労働争議解決に向けては、金融に働く仲間への経営者からの攻撃には全力で支援することを掲げています。今年度はあおぞら銀行における不当労働行為救済事件で東京都労働委員会における証人尋問を傍聴支援しました。
 その後、井出議長が2023年度の課題・取り組みについて以下のように報告しました。
 2023年度は幹事会を4回開催し、全国金融共闘の統一行動、金融庁要請などに参加を予定しています。従来ボウリング大会なども開催してきましたが、コロナ禍で集まる場を作るのが難しい状況ですが、今年度は集まる場を作っていきたいです。金融産業の中で例えば在宅勤務が進んでいる業態、そうではない業態など実態を報告し合うなど交流していきたいです。



加盟組合からの報告

金融労連関東地協

 Tフィナンシャルグループでは人事制度が新しくなり、年収で100万円くらい下がった人がかなり出ています。一方で、70歳までの雇用が制度の中に設けられ65歳過ぎても本人が希望すれば70歳までの雇用が確保されたと言えます。金融商品のノルマ販売など、働く者はやりがいを持って働くことができているのかを問題にしていくべきだと考えています。お客様に喜ばれる仕事ならやりがいを持つことができます。そういう仕事ができているのかということを訴えていきたいです。

全証労協

 2021年年末闘争では各組合がほぼ夏の実績を確保しました。2022年春闘、夏期一時金闘争は、日本以外の国の金融引き締め、ロシアのウクライナ侵攻などから主要証券会社の決算では19社中10社が減益となるなどの影響を受けて、春闘、夏期一時金の回答はまちまちとなりました。

中央労金労組

 新型コロナウイルス感染症への対応では感染拡大予防を行いつつ、顔を合わせて意見を出し合うことを重視し活動を対面に戻してきています。コミュニケーション不足解消のため、労働組合役員が職場に電話でヒアリングし職場実態の把握に努め労使協議に反映させてきました。この取り組みは現在終了しましたが、あらゆる場面でコミュニケーションを深め広げていくのが労働組合の原点と考え、様々な形で継続していきたいです。

全損保

 全損保の地域協働会東京は、去年まで中止となったバーベキュー大会を4月に71名の参加で開催し、6月にボウリング大会を39名の参加で開催。7月には全損保全体でサマージャンボリーを75名の参加で開催しました。コロナで取り組めないということではなく、集まること語り合うことを大切にして、感染防止を徹底した上でどうしたら開催できるかを考えて取り組みました。

東京信用保証協会職員労組

  東京信用保証協会は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた中小業者に対する金融施策に職員が一丸となって対応してきました。そうした中で、今春闘でベースアップ・臨給の増額および権利の要求を行いました。権利要求については要求通りの回答がありましたが、賃金面では要求通りの回答を得られませんでした。環境変化が著しい中で、労働環境を維持・向上させていくことは容易なことではありませんが、労働条件の維持・向上を目指して活動していきます。

金融ユニオン

 あおぞら銀行のたたかいではI組合員への不当な懲戒処分、退職勧奨に対して東京都労働委員会に救済命令を求めて申し立てたたかっています。また、来年65歳となる組合員の65歳以降の雇用継続を要求していますが、銀行は「過去3年間の目標達成度評価が中位以上のもの」など一方的な条件を示し、組合はさらに継続雇用を要求しています。



 各組織からの報告を受けた後、第44回総会議案を全会一致で採択し、2023年度の役員に、議長井出敏之氏(全損保)、副議長金子正史氏(全証労協)、事務局長中島純一氏(金融労連)を選出し総会を終了しました。

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