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○日銀の金融政策正常化を要請【金融労連など】

要請書を提出する香月直之全労連常任幹事

要請書を提出する香月直之全労連常任幹事(写真右)


 6月23日、国公労連や金融労連などが参加する「国民のための財務金融行政を求める共同行動実行委員会」は、日本銀行への要請行動を行いました。これは4月14日に取り組まれた財務金融共同行動による省庁への要請の一部として取り組まれたものです。


6項目を要請

 要請行動は要請書を事前に提出し、それを前提に日本銀行から説明を受け要請団から問いただしと日銀からの回答を受ける形で進められました。要請には、全労連、金融労連、全税関、都市銀行関連労組が参加し、静岡大学の鳥畑与一教授(金融論)が同席しました。
 財務金融共同行動実行委員会は要請書で以下の6項目を要請しています。

  • 1、マイナス金利政策、量的金融緩和などを見直し金融機能回復、金融政策正常化への出口戦略を提示し取り組むこと。
  • 2、地域金融機関の機能の維持発展のため、日本銀行と金融庁が連携して合併再編によらない地域金融機能強化に向けた政策を実現すること。
  • 3、量的緩和政策から転換し、新たな国債買い入れをひかえるなどし、日銀保有の国債残高を縮小させるなどの出口戦略を提示すること。
  • 4、株価維持政策の脱却を目指し、ETF(上場投資信託)の買い入れを止めること。
  • 5、国民に対して、日銀のバランスシートの状況や、金利上昇のシナリオ(将来の見込み)を公表すること。
  • 6、金利の引き上げのみに特化した金融の正常化を行うのではなく、経済政策で富の再配分を行うなど、真に政府から独立した中央銀行へ立ち返ること。
 要請の中で、金融労連は4月に開催された日銀の金融政策決定会合で賃金上昇が高めになったとか、物価上昇は2%を下回るなどの見通しが出されていることを批判。何を根拠にこうした議論が出されるのか問いただしました。また、日本の物価上昇が海外の物価上昇と要因が違うとされている点についても、どう違うのか理解できないと指摘し説明を求めました。
 さらに、中小企業の4割は賃上げができていない実態を指摘し、賃金を上げられない中小企業は淘汰されてもいいと日本銀行が認めているとさえ理解されると批判しました。
 これに対して、日銀からは、大企業だけを見ているのではなく国内各地にある日本銀行の支店が中小企業を含めて地域経済の情報を集めて判断していると説明。賃上げについては、今春闘で今までにはない賃上げの動きがあり一番のトピックとして見ていると回答。物価上昇については、趨勢としては資源価格の高騰が落ち着いてきていて、今年度後半にかけて下がっていく可能性が高いとみていると回答しました。


日銀は説明責任を果たすべき

 同席した鳥畑教授は、日本銀行は中央銀行として国民から様々な権限を託されて独立性を持っているのであり、この間推し進められた非伝統的な金融政策について、国民に対する説明責任が非常に重要になっていると指摘。日銀の植田総裁が日本の金融機関の仲介機能は円滑に発揮されていると発言していることを次のように批判しました。
 植田総裁は、貸し出しが前年比3%の伸び率だと言うことを根拠に、仲介機能は円滑に発揮されているという。しかし、それはこの間進められてきたコロナ禍対応の「ゼロゼロ融資」など政策支援があり、地域金融機関が中小企業をサポートして来た結果である。さらに、日銀のマイナス金利政策や、長短金利操作で地域金融機関は利ざやが縮小し、同時に超金融緩和で貸し出し競争が激化し、本業で利益を出せない中で、支店の統廃合、ATMの廃止・撤去、手数料の引き上げを余儀なくされている。そういう状況で金融仲介機能は円滑に発揮されているというのは、認識がずれていると言わざるを得ない。
 さらに、アメリカの中央銀行のFRBは年内に2度の利上げを示唆さする発言をし、日米金利差が拡大することが予想される。イギリスも金利引き上げに進んでいて、円安の進行が輸入インフレを引き起こす可能性が現実的になっている中で、日本だけが低金利政策を維持していくというのは、円安が急激に進む中でも日本の通貨当局は何もできなのだ、国民を守れないのだという声が出されていると批判しました。



単組代表者会議を開催【全農協労連】

 全農協労連は5月13日、2023年単組代表者会議をオンラインで開催しました。会議では、砂山太一委員長が、2023年春闘では、積極的に団交に取り組んだ単組で前進を勝ち取っており、要求実現のために仲間を増やしながらたたかった単組や、未加入・未組織の職場にも訪問・対話活動が旺盛に取り組まれてきた積極的な実践を強調しました。
 全労連副議長の秋山正臣氏が基調講演をおこない、副議長の出身である国公労連を例に、労働三権の一部が制約されている公務労働組合であっても、多様な工夫をしながら、国民本位の行財政・司法を確立するために必要な要員要求や、勤務地による地域間格差の解消、非常勤職員の雇止め禁止などを要求していることを紹介しました。
 舘野豊書記長が2023年度運動方針原案を提起し、歴史的な物価髙が続く中で取り組まれた今年の春闘は、例年以上のベアや初任給引上げを勝ち取っていること、労働条件の変更提案に対し、一方的な変更を認めず「労使協議・合意のルール」確立を求めて取り組まれたことも重要な教訓となると話しました。
 その後、岩手県農協労組と農協・農業一般労組からの実践報告を受け、次年度の運動方針について討論を行いました。(全農協労連ホームページから)

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