全農協労連第54回中央委員会
全農協労連は2月10日、2024年春闘方針を確立する第54回中央委員会をオンラインで開催しました。
中央委員会では、冒頭、砂山太一中央執行委員長が2023年春闘では多くの単組で初任給引き上げ・ベアを引き出したが、度重なる物価上昇には賃上げが追いついておらず、賃上げの要求はこれまで以上に強くなっているとし、2024年春闘では、産別統一闘争、国民春闘に結集してすべての職場での賃上げをめざそうとあいさつしました。
国民春闘共闘委員会の小畑雅子代表幹事(全労連議長)は、来賓としてあいさつし、四半世紀にわたって賃金が上がっていない日本の異常さから、たたかう労働組合をさらにバージョンアップさせて、労働組合の持つ権利を行使し、ストライキを構えて果敢にたたかおうと呼びかけました。
参加した中央委員からは、職場だけではなく社会的な賃上げ闘争の必要性や、仲間と集まることへのこだわり、コロナ禍を克服する奮闘、地域の農家組合員との共同を作る取組みなどが積極的に語られ、「2023年年末闘争総括」「2024年春闘方針」を賛成多数で可決しました。
労働者・労働組合の団結と連帯を力に、要求の実現を目指す産別の役割と統一闘争の意義を仲間と共有して春闘に向けた意思統一をおこなう事が重要だ。それぞれの労働組合がバラバラにたたかっていては経営者の優位性を打開できないことを確認し、1960年代からたたかってきたのが春闘の歴史だ。社会的な運動に全農協労連も結集し、揺るがずに自信を持って要求していくよう討議を呼びかけたい。
団交対策では経営者にしっかり迫る構えをどれだけ作れるかが大切だ。組合長が最終的な決定権者であれば、団交に座らせるために延岡農協労組の実践は教訓的だ。執行部だけでなく職場のみんなが参加して出席を求め、1度でダメなら2度、3度と迫っていく事が大事だ。
農業協同組合としての事業を発展させるには、農家組合員のくらしが豊かになっていく事が重要だ。農政の課題を農協運動としてどう解消していくか、施策をどのように農協として考えていくかも要求のポイントであり、食糧自給率向上に向けた取り組みも要求実現の一つの実行手段だ。
賃上げムードはあるが楽観はできない。情勢だけで賃上げがすすんだ事は一度もない。労働組合は労働組合らしく要求して春闘をたたかう事が必要だ。
(機関紙「全農協労連」No1318から抜粋)