金融共闘

トップページ » ニュース一覧 »第126回定期大会を開催【全農協労連】

○第126回定期大会を開催【全農協労連】

全農協労連第126回定期大会

全農協労連第126回定期大会


各地の経験をみんなで確認 職場での変化に手ごたえ

 全農協労連は7月13~14日に第126回定期大会を都内で開催し、新年度の運動方針と役員体制などを決定しました。
 挨拶にたった全農協労連砂山太一中央執行委員長は、農協法「改正」から10年をむかえ、食料・農業・農村基本法が25年ぶりに改定され、この秋にはJA全国大会が予定されるなかで、農協労働者の存在意義を見つめ直し、農協事業を壊そうとする農業政策とたたかっていく必要性を強調。農家の期待に応えられる仕事ができる職場環境を整えていくために、労働組合の大切さを訴えました。
 来賓として国民春闘共闘委員会の小畑雅子代表幹事が挨拶。小畑さんは、全農協労連の職場でのたたかいと食と農を守る運動を激励し、24国民春闘で力を合わせて大幅賃上げを実現してきた到達点を確認。ストライキを構えて交渉力を高めてきた結果だと訴えました。
 他方で、物価高騰のもとで実質賃金は引き上がっていないことや、政府は「賃上げ」に言及しながらも、「リスキリング」や成長分野への労働移動など、自己責任と新たな雇用の流動化政策を進めていることを指摘し、労働組合の要求を明確に押し出した賃上げ施策の必要性を強調しました。


切りひらいた前進を確認

 春闘総括、運動方針を提案した舘野豊書記長は、この1年で団体交渉の強化やスト権確立など職場のたたかいを発展させてきた単組、合併対策などを通じて組織の強化拡大に取り組んできた単組、また他県の単組の経験に学んで県への要請に取り組んだ単組など、経験と教訓を紹介。地方本部の協力や全国の経験に学び、各地で新しい取り組みがつくられてきたことを明らかにしました。
 また改定農基法や憲法にも抵触する関連法の問題点、今後ねらわれている労基法「解体」の危険性を明らかにし、職場の内外でのたたかいが一層求められていることを強調しました。
 代議員からは各地の経験と教訓が発言され、活動を支えるための財政の確立の必要性が語られました。全ての議案を可決し、特別決議として「第30回JA全国大会にあたり『農協自己改革』を総括し農政の抜本的転換と農協の本来的役割発揮にむけた討議を求める決議」を採択しました。



労働組合を組織強化し農業と農協を守ろう
中央執行委員長 信川幸之助

 新たに中央執行委員長に選出されました信川幸之助です。
 旧農業基本法は、1961年に、高度経済成長の過程で顕在化した農業と他産業との間の生産性及び所得ないし生活水準の格差を縮小させることを目標に制定されました。その後1999年に食料・農業・農村基本法が新たに制定されましたが、輸入農産物の拡大で食料自給率は下がり続け、農家戸数が減少してきました。今年は、25年ぶりに食料・農業・農村基本法が多くの国民の反対を押し切って改定されました。農家は「コメ作って飯食えねえ」状況が続いています。
 改定農基法について全中は「ほぼ我々の要求が受け入れられた」と歓迎していますが、改定農基法は、①食料自給率目標を投げ捨て、②食料の海外依存の継続、③日本農業を支える小規模・家族農業を切り捨て、さらなる規模拡大や集約化、「スマート農業」へ方向転換して「稼げる農業」を目指しています。この「稼げる農業」の下で、この間、農協の組織再編を進め、合理化のもと労働者が減少し、労働組合の組織率も減少してきました。
 今、労働組合の組織強化は、待ったなしであることが、定期大会でも明らかにされました。労組執行部だけ任せず、身近な未加入の職場の仲間、仕事で関係する他の職場の仲間を労組に迎え入れ、退職を考えている仲間に寄り添い退職を踏みとどまらせるなど、あらゆる手段をつくして、仲間を増やすことができると思います。そのためには、執行部だけでなく、労組員一人ひとりが労働組合、協同組合の理念と運動を学習することが必要です。
 この一年、初心に帰ってもう1度学習することを提起します。仲間を増やし日本の農業と農協を守ることが、私たちの使命であり、働き続けられる職場を作ることになります。私も皆さんの先頭に立って頑張る決意を述べて、就任の挨拶とさせて頂きます。ともに頑張りましょう。(「全農協労連」No1323から)



2024年度 全農協労連役員

中央執行委員長 信川 幸之助 千葉農業労連
中央副執行委員長 九村  信吾 北海道農協労連
中央副執行委員長 甲斐  珠企 延岡農協労組
書記長 舘野   豊 岩手県農協労組
書記次長 星野   慧 全農協労連書記会
財政部長 二瓶  繭子 山形県農協労

このページのトップへ