賃上げと仲間を作る春闘へ

　２月15日、全農協労連は第55回中央委員会をオンラインで開催。秋期年末闘争の到達点や課題を踏まえて、春闘方針を決定しました。
　 主催者あいさつで信川幸之助委員長は、昨年を上回る賃上げがなければ、暮らしはよくならないと指摘。この間の取り組みに確信をもって、みんなで学び合い、助け合う春闘にしようと呼びかけました。
　春闘方針を提起した舘野豊書記長は、25春闘賃上げ要求基準として、月額３万2000円以上などの統一要求基準を提起。「ガソリン代が高い」などの生活実感や、「人手不足」による過重労働など職場の悩みを紹介し、一緒に春闘を頑張る仲間をつくっていこうと呼びかけました。また、今春闘の重点として、「ハラスメントの根絶を目指す基本万針」などを示しました。
　来賓挨拶を行った、国民春闘共闘委員会の黒澤幸一事務局長は、他産業や地域の情勢を紹介し、昨年の平均１万円の賃上げでも実質賃金は下がり続けていること、産業によっては一時金の減額で賃下げになっていることも紹介し、全産業的な大幅賃上げが必要と訴えました。

中央委員の発言から

• ・香川県農協労組では昨年末の一時金で、前年より低い一次回答があり、交渉を重ねて例年並の回答にまで引き上げた。賃上げを実現しても、その代わり一時金を下げるという問題が出てくる可能性がある。年度末一時金などをも注視しなければいけない。（香川県）
• ・組織拡大に取り組み、労組説明会、仲間の意見を聞くアンケート、集会やオルグを通じ、職場で労組員を増やすことができた。職場全体には未加入者も多数いるので労働組合を拡大していきたい。（新潟･単）
• ・昨年の春闘からストライキ権を確立してたたかっているが、年末闘争ではスト権を確立しきれなかった。学習会をして要求を実現するために労働組合活動をしっかりさせていきたい。25春闘でもスト権確立を準備している。（鹿児島･単）
• ・和歌山はこの4月に連合会の一部と8農協が合併して県一農協となる。合併は組合員だけの問題ではなく、すべての職員の問題でもある。管理職や臨時･パートの仲間からもアンケートをとって経営側に伝えて交渉している。年収が下がらないようにするのが今春闘の目標の一つだ。（和歌山）

※以上、「全農協労連」No1330から一部抜粋

「西日本のつどいin大阪―
学ぼう・話そう・楽しもう」を
５年ぶりに開催【全損保】

　２月15日（土）、全損保はコロナ禍で開催を見送っていた「西日本のつどい―学ぼう・話そう・楽しもう」を５年ぶりに大阪で開催し、西日本を中心に10支部・独立分会、友好労組から42名が参加しました。
　今回の“学ぶ”では、岡山県労働者教育協会の長久啓太事務局長から「安心して働き続けられる職場と労働条件を―労働組合の役割」と題した講演を受けました。長久さんは、ご自身が執筆された「ものの見方たんけん隊」、「労働組合たんけん隊」などの内容を使って、「生活と労働組合」のかかわりについて講演されました。
　続いての“話そう”では、３班に分かれて分散会を行いました。そのなかでは、講演の感想を交えて自身の生活、労働を振り返り、会社政策や職場の状況とともに、不安や不満を出し合い、「何とかしたい」という気持ちや「労働組合への思い」を語り合いました。そして、職場実態が悪化していく中で「おかしいことはおかしい」と声を上げることのできる全損保の良さを認識し合う“話す”場ともなりました。
　その後、全体会で各分散会の報告がなされた後、閉会のあいさつで全損保本部の久保田常任中執（日本興亜支部）は、「長久さんの講演で『あいさつが大事』だということをあらためて気づかされ、職場で実践してみようと思っていただけたと思います。そうしたことが労働組合の場につながっていくという道筋も見えた気がします。参加すれば何かを気づくことができるこうした場は大切であり、今後も開催し続けて全損保の良さを伝えていきたい」と述べました。

参加者の感想

講演の感想

• ・久しぶりに「労働組合」について講演を聞き、「一度きりの人生」、「人間の尊厳」、「仲間とともに」など忘れかけていたことを思い出しました。とてもいい講演でした。ゆとり、コミュニケーション、あきらめない、が必要ですね。
• ・心にしみるフレーズは「働く力を、時間を区切って売っているのであって人格を売ってはいない」、「私は人間であって奴隷ではない」、「労働力の安売りは命の安売り」「小さなあきらめはさらなるあきらめを引き寄せる」などです。
• ・１日の生活についてゆっくり考えたことがなく、私にゆとりってあるの？と考えさせられる講演でした。改めて体にも心にもゆとりをと思える良い機会でした。

集い全体について

• ・垣根をこえた全損保のつながりが再認識できたつどいでした。懐かしい昔の地協メンバーにも会えて歴史を実感できた時間をありがとうございます。
• ・私の体験した辛い出来事を話すと「そんな時は組合に言って！！力になるから」と言って頂きとても心強かったです。また明日から頑張ろうと思いました。
• ・今私たちが声をあげず誰があげるのか、１人じゃどうにもならないことでも大勢で声をあげればかなう日が来るのではないかと感じることができました。息がつまった時には仲間がいる、相談できる場所があるのが組合なんだなあと感じました。

以上全損保ホームページから一部抜粋　全損保ホームページ西日本の集い参照