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○金融庁に要請行動 【金融労連】

金融労連の金融庁要請行動

金融労連の金融庁要請行動

 金融労連は12月12日、金融庁への要請を行いました。要請では事前に提出した要請書に対して、金融庁が回答し金融労連からさらに問題点について問いただしました。


安易な再編・統合に反対

 金融労連は要請書で地域金融機関の「安易な再編・統合」を促進しないことを求めていました。これに対して、金融庁は、地域金融機関が存続していくための経営統合に必要な資本参加や資金交付の期限延長・拡充を進めると回答。また信用金庫など協同組織金融機関の経営管理・業務運営に「過度な指導」を行わないことを要請したことには、巨額の不正融資が発覚したいわき信用組合の問題に触れて、資本参加先のガバナンス強化を検討していると説明。
 金融労連が「事業性融資の推進に関する法律」で、従来の不動産等を担保とする融資ではない、「企業価値」を担保とする融資を推進するとしていることについて、「企業価値担保権」は専門家からも問題点が指摘されている。金融機関の職場は人員削減など効率化が進められ、「企業価値担保」の設定の前提となる取引先の「事業の実態」把握や「事業の将来性に基づく融資」を推進することが困難であると状況を説明し、さらに、「事業性融資の推進に関する法律」では、「企業価値担保権」設定や「事業性融資」実施の比率の基準が設けられているのかを問いただしました。


「事業性融資」「企業価値担保」を問い質す

 金融庁は、個別金融機関が事業性融資や企業価値担保が融資の中でどれだけの比率となるかという基準は規定していないが、「監督指針」の中で、「企業価値担保権」を何件実行したかを記載することになっていると説明。それは、「実施件数を把握するためではなく、好事例や全体的な傾向を把握するため」だと補足。さらに「有識者の方」から企業価値担保権という制度は「能力の高い金融機関と能力の高い事業者が適時成長させていく仕組みである」と言っていただいていると付言しました。
 また金融労連は、事業の将来性を金融機関が判断できると金融庁は考えているのか、企業の成長性を正確に判断できるのであれば担保を取ること自体が矛盾しているのではないかと問いただしました。
 これに対して金融庁は、不動産を担保にとる融資の場合は指摘の通りだが、企業価値担保は企業価値を含めた全資産を担保に取る制度で「事業者と金融機関の間のメインバンクとしての関係性、信頼関係を構築することを目的としている」と回答しました。
 金融機関のガバナンス強化が必要だという回答に対して、金融労連はいわき信用組合の不正融資は極端な事例であり、こうした事例が金融機関の統合・再編の理由にされるのは問題であると指摘。不正融資疑惑を財務局に訴えたのに放置され、労働者2名が解雇された武生信用金庫(現福井信用金庫)争議にも触れて、金融庁の「指導」等が労働者への犠牲転嫁となり、賃金カットや人員削減などをもたらすことは容認できないと追及しました。
【参考記事リンク 福井信金は2名の労働者を職場に戻せ (2017年2月28日up)| 金融・労働研究ネットワーク】


地域経済を再生する政策確立を要請

 金融庁は地域経済の衰退の結果、地域の金融サービスを維持していくためには経営統合が必要になる場合もあると説明しました。これに対して、金融労連は地域経済の衰退や人口減少を地域金融機関だけで食い止めることはできないとし、「地域で学校がなくなる、病院が統廃合されることを地域金融機関が解決できるノウハウはない」と指摘し、地域経済を本当になんとかしようとするなら金融庁がほかの省庁と連携して地域政策を確立するべきだと訴えました。
 関連して、店舗の統廃合の問題について金融庁は「地域金融機関はサービス網を維持し、金融サービスを維持するという視点で判断されているのではないか」と回答しました。これに対して、金融労連からは信用金庫職員が地方の信用金庫が「店舗の統廃合で中山間地域の支店はほとんど赤字店舗で統廃合が進み、市部でも統廃合が進められ広大な地域に支店が全くない状況になり、地域金融機関と言えなくなってしまった」と現状を訴えました。そして、ネットバンクが資金を集めて融資することで効率はいいとされるが、地域金融機関が行っている納税、振り込み、為替などの窓口業務は地域に必要な業務であると指摘。地域金融機関の窓口を維持するための補助が必要だと訴えました。


12月30日休日化を要請

 要請の最後に、金融労連は年末の12月30日の金融機関の休日化を要請しました。金融庁は現在金融機関の本店や地域の支店を統括する母店以外は金融機関自身の判断で休業できるので、12月30日の休業は可能であると回答。金融労連は、保育園も年末は休園となる中で、金融労働者は年末に一時保育園を探さなければならない実態を訴え金融機関全体の休日化が求められると重ねて要請しました。


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